2025年9月8日~9月11日にてアメリカボストンにて開催されましたSplunkのユーザカンファレンス「.conf25」に参加してきましたのでレポートをお送りします。
1日目の朝から非常に過ごしやすい気候を肌で感じました、.confの期間穏やかに過ごせそうな予感がします。

会場前ではマスコットキャラクターであるポニーのバターカップのバルーンが来場者をお出迎え!

1日目
1日目はSplunk UniversityによるSplunkトレーニングとWelcome Keynoteで、今後のSplunkの機能実装や方向性の発表がありました。
テーマは「AI時代のデータプラットフォームと、AI Agentを活用したレジリエンス」
Keynoteのダイジェスト
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Cisco × Splunkで“AI時代のデータ基盤”へ
基調講演では、AIの普及を阻む3つの課題(インフラ制約/信頼の欠如/データギャップ)を提示し、Ciscoと一体で解消していく方針が示されました。Splunkは“AIのためのマシンデータファブリック”を掲げ、新機能・新アーキテクチャを発表しています。 -
新アーキテクチャ「Cisco Data Fabric」
データを安全かつ大規模に活用するための骨子として提示。より安価・容易にマシンデータを用いた独自AIモデルの構築を支援する狙いです。 -
“データは動かさず、Splunkをデータへ”——Federated Searchの拡張
Federated Search for Snowflake が発表され、SplunkからSnowflake上のデータを直接クエリ可能に。将来的にAzureやCiscoのテレメトリにも対応予定とされています。 -
AI活用の新基盤
時系列特化の Time Series Foundation Model(2025年11月にHugging Faceで公開予定)と、学習向けターンキー Machine Data Lake(2026年2月アルファ)を公開。自然言語からウィジェット生成や対応を支援する AI Canvas in Splunk も紹介されました。 -
統合メリットの明確化
Cisco製品との連携強化として、CiscoファイアウォールのログをSplunkへ“無料取り込み”できる旨が案内されました。
BOTS v10
1日目の夜はBOTS v10が開催されました、私たちも会社からの参加者3名でチームを組み参加!記念すべき10周年とのことで、v1とおなじカラーリングで会場が演出されていました。
日本からは20名少々の参加者がおり、会場全体では400人以上が参加し、会場が非常ににぎわっておりました。
残念ながら上位に食い込むことはできませんでしたが、次回は上位に入賞できるよう日々技術習得に精進できればと思います。
2日目
2日目はProduct Keynoteと各種セッションが開催されました。
Product Keynoteでは1日目のWelcome Keynoteで発表された内容をより深く紹介しています。
Product Keynoteのダイジェスト
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Enterprise Security Update
Enterprise Security EssentialsとEnterprise Security Premierの2種のエディションに分かれることになります。EssentialsはこれまでのEnterprise Securityのリブランディングの位置づけとして、PremierはUEBAとSOARをネイティブに統合した上位エディションとして提供されます。 -
Accelerate the SOC with agentic AI
AI機能によるSOCにおけるアナリスト業務の高度化・高速化を目指していくため、トリアージ・SOAR等でのAIアシスタントやAIエージェントの実装について機能発表がされました。 -
Edge Processor
Edge Processorの機能がオンプレミスでも利用可能になりました。これによってオンプレでのSplunk利用におけるログ取り込みでもフィールド抽出やデータのマスク作業を効率よく行うことが可能になります。
注目したセッション
また2日目からはSplunk利用者やパートナー等による各種セッションも行われました。参加したセッションの中で特に興味深かったものをご紹介します。
1) Splunk v10の要点(互換と運用)
新しいヘルスチェック、アップグレード順序、および破壊的変更が明示。
Splunk API v1の廃止、Pythonの更新、Node.js v20/MongoDB v7 などプラットフォーム更新に留意。
ITSI v4.20.1 非推奨、ESはv10で一部非対応が発生(利用中アドオン・アプリの棚卸し推奨)。
MLTK 5.6.0 以降が前提。Splunk Cloud も 2026年9月21日 までにこれらへ整合が必要。
既存環境の計画的アップグレードと互換性確認が鍵になります。
2) セキュリティ & オブザーバビリティ:AIで初動を短縮
ES 8.2 の AIアシスタントが調査サマリや推奨対応を提示。
ITSI Event iQ(GA)、Episode要約(Alpha)、AI Troubleshooting Agent(Alpha) など、相関・要約・原因推定を支援する機能が拡充。
“人の判断を中心に、AIで前処理を加速”する設計思想が強く、段階導入しやすい印象です。
3) データ戦略:S3・Federation・Replayの住み分け
S3保管→必要時のみリプレイで再インデックスする運用設計が現実解に。
Snowflake連携のFederated Searchで“データは動かさず活用”。データの鮮度×参照頻度×保持期間でクラス分けする発想が有効です。
コストと俊敏性のバランスを取りやすく、監査要求にも対応しやすくなります。
4) SPL2 と VS Code 拡張:開発体験の底上げ
SPL2 は変数中身の確認、ネスト活用、関数・モジュール化などでデバッグ性と再利用性が向上。
VS Code拡張 では conf のインテリセンス、SPLの編集/チャート表示、サーチのデバッグまでカバーし、日々の作業を一気通貫で支援します。
チームでの検索・検知開発を“コードとして運用”しやすくなります。
5) 構成管理の定石化(Git / GitHub Actions)
conf の“後勝ち”問題に対して、Gitでのバージョン管理、レビューの自動化(Blocking/Non-blocking)、自動デプロイの組み合わせが提示。
Copilotレビューの活用も含め、変更統制とスピードの両立を狙う流れです。
大規模環境でも品質基準を維持しやすく、属人化の抑制に寄与します。
Pavilionブース
PavilionブースではSplunkのパートナー様によるユースケースの展示や、Splunkによる新リリース機能のご紹介もされていました。
毎年Splunkのブースではゲームチックな展示があるのですが、今年はギターなどが飾ってあり、Edge Hubでデータを収集したモニタリングやパックマンが遊べるアーケードゲームコーナーが目を引いておりました。

ボストンの様子について
9月上旬のボストンは空気がひんやりしていて、日中も過ごしやすい涼しさでした。会期中は幸い雨に当たることもなく、移動や会場間の行き来も快適。街並みでは、ところどころに残る赤いレンガの建物群が印象的で、歩くだけで歴史の深みを感じられました。
サーチパーティ
そして最終日の締めはサーチパーティ!今年はMGMミュージックホールが貸し切られバンド演奏を楽しみながら、最後の夜を皆さん思い思いに楽しんでおられました。

おわりに
.conf25は、AI×データの“実装”にフォーカスした年でした。Keynoteで示された Cisco Data Fabric と Federated Searchの拡張、そして AI Canvas/モデル基盤 は、Splunkを“データのある場所へ”近づける布石です。技術面では v10対応の実務ノウハウ、SPL2/VS Codeによる開発体験向上、Edgeでの現場データ活用など、すぐに価値に結び付けやすいトピックが目立ちました。今後のプロダクト進化にも引き続き注目していきます。
